樹海#488
by fideal | 2017-12-15 00:00 | 写真 | Comments(4)
のけぞって顔が全く見えないポーズ。
ギョッとして、こんなに生々しいのに、だけど生気が無くて、このままこの朽木に、樹海と同化して飲み込まれてしまうんじゃないかというような、
女性のヌードに対する本来のモノとは違ったドキドキ感や危うさを感じます。
何より、「顔を見るのが怖い、見てはならない」という感覚が樹海の静けさを伴って迫ってくるあたりが凄い。
撮影者の意図とは違った見方かもしれませんが、吸い込まれそうな迫力のある作品だと思います。
年末のお忙しい中、コメントをいただきまして恐縮でございます。
朽木に樹海と同化して・・・というご感想は、おそらくこのモデルさんが持っている資質だと
思います。
過去に6人ほど、モデルさんにはお世話になりましたが、このモデルさんは現役の美術モデル
さんでして、樹木と一体化するようなフォルムを創りだしてくださり、樹木そのものといい
ますか、この撮影の後、余りにも圧倒されてしまい、食事が喉を通らなくなってしまった事を
記憶しています。
次回から冬の樹海をご紹介予定となっており、今回は冬の樹海の序奏という意味でこの写真
を掲載いたしました。
太陽と風と青葉が輝いていた夏の樹海から、樹木のフォルムだけになってしまった霊的な
樹海の世界をお伝えできればと存じます。
この美術モデルさんですが、このようなポーズはデッサン等で、よくされているものではないかと思います。お仕事として肉体美を追求されているわけですが、それが樹木と不思議とよく合うということが、何やら本質的なたとえを投げかけているかのようです。